<050> 我が子がギブアップしたら小学校受験からの撤退も視野に入れるべし

お子さんの成績について悩んでいる人はいるかな?

親がどんなに教えても、なかなか理解をしてくれない。幼児教室に何年通っても、成績はパッとしない。個人の先生に教えてもらっても、低空飛行を続けている・・・。

毎年、お一人くらいの方から、私宛に次のようなメールが届きます。「先生、金額は先生で決めてくださって結構ですので、子供に勉強を教えてください」という内容です。お金には糸目を付けないので、教えてちょーだいとのことです。勿論、お断りをしています。

私は、生まれてから、5年しか生きていない幼児に勉強を教えるのは、親しかいないと思っています。考えてもみてください、5歳ですよ、たったの5歳。片手の年齢しか生きていない幼児です。実の親がいるのだから、他人の私が出る幕ではありませんよね。

とは言っても、私にSOSを出す人は、本当に悩んでいます。小学校受験の勉強は、小学校1年生に「足し算」や「ひらがな」や「漢字」を教えるよりも、比べものにならないくらいに難しいので、楽しく教える自信がないのでしょう。決して、横着をするわけではなく、幼児教室や個人の先生にお願いしている親もいるのです。

親は教えられない・・・幼児教室でも伸び悩む・・・個人の先生でも低空飛行・・・このような場合は、どうすればよいのでしょう。

私なら、受験を断念します。

高校受験や大学受験などは、人生の前に立ちはだかって、これを避けることは出来ませんが、小学校受験は容易に避けることは出来ます。私立小学校や国立小学校は、何が何でも行かなければならないところではありません。断念したからといって、敗者になる訳ではないのです。小学校受験の敗者が中学受験でリベンジするのではなく、中学受験があって、その前に小学校受験というショートカットのチャンスがあるだけです。中学がダメなら高校受験もあります。そもそも、小学校受験を志した当初は、そのような考えからでしたよね。子供の学歴だけを考えたら、チャンスはいくらでもあります。どのようなルートを辿ろうとも、最終学歴は大学名です。焦らなくても大丈夫です。早熟のお子さんは、早々にレールに乗り、大器晩成型のお子さんは、自分のペースで道を切り開けば、それで良いのです。

近所の公立小に通いながら、中学受験をすることは恥じることではありません。優しくて、大人しい子なら、むち打って有名大学附属小や私立の進学校を目指すのではなく、おっとりしたお子さんが多い私立小学校でも良いでしょう。

親のエゴだけで子供の受験を決めるのではなく、子供の性格や今の状態を十分に見極めた上で、正しい進路を考えてください。子供を愛するがゆえの、勇気ある撤退もあるのです。5歳の子供をメチャクチャに壊してからでは遅すぎます。

※過去記事の再掲載です

エスポワール らくらくさん