<055> 小学校受験では入試本番でのカンニングはとても多いので要注意です

幼児にはカンニングが悪いことだという概念は、生まれながらに備わってはいません。

先生が「始め!」と言ったら、本当に始めて良いのか、右隣、左隣を確認してから始める子供は少なくはないのです。

解らない問題があれば、空欄にして諦めるのではなく、左右を見て、場合によっては、真後ろの答案を見てまで書き写します。

これらは、生まれながらの本能なんです。

ペーパー塾に通っている場合は、何度も注意を受けているので、見ないことが習慣になっているでしょう。

個人指導や家庭学習の場合は、そのことに気付かないまま入試を迎えてしまうリスクがあるのです。

克服する方法は、親が子供と並んで同じペーパーを解くことです。

横目で子供の様子を観察して、覗き込んだ瞬間に「言葉」で注意して、理解をさせればよいのです。

飲み込みが早い子は、すぐに覗かなくなります。

遅い子でも、数日で覗かなくなるでしょう。

以上です。簡単ですよね。

ところが、それで終わらないこともあります。

ペーパー塾ではカンニングをしなくなっているのに、模試や入試本番でカンニングをする子供がいます。

塾での厳しい監視下において自制している子供は、監視の緩い場(試験官が後ろにいる場合など)では、覗き見をしてしまうこともあるのです。

もちろん、それでも全く覗かない子供もいます。

模試や本番で覗いてしまう子供には、2つのタイプがいます。

一つ目は、ペーパー塾などで、習慣的に覗かないように押さえつけられているだけで、いけないことだという理由を理解していない場合です。

その理由を「深く」理解できている子供は、環境が変わっても覗きません。

二つ目は、母親から問題を「間違えるな」と怒られてばかりの子供です。

間違えるたびに叱られていると、恐怖のトラウマから、誘惑に負けて覗くのです。

不正をして正解を得る方が、空欄や誤答をして叱られる恐怖に勝ってしまうからです。

心当たりのある方は、早急に対処してね。

対処法はご自身で考えてください。

さて、入試本番では、始めの合図の時や、テスト中に「チラチラッ」と覗く程度なら問題にはされません。

お隣はどんな様子なのか、皆が気にしているので、お互いにチラチラと目線が飛び交うものです。

人生経験の浅い5~6歳児なんだから、隣が気になるのは無理もないことです。

受験者の大多数が、チラ見すらしない難関女子校を除いて、これらは、減点対象にはならないでしょう。

しかし、ジーッと覗いて、自分の空欄に書き込んだり、書いてある答えを書き換えるとアウトです。

後ろから見ていると、すぐに判ります。

それは一体、何故でしょう?

幼児のカンニングは、横目で覗くのなではなく、頭ごと横を向いて、3~5秒間、お隣の答案を凝視しているからです。

頭ごなしに、押さえつけられている子供ほど「本番であることを意識」して、カンニングをするんだよね。

※過去記事の再掲載です

エスポワール らくらくさん