入試の真実を書いています

幼児教室が口が裂けても教えられないことや、入試の真実を教えるとお教室にとって不都合があることも書いています。
令和5年4月23号のメルマガ
「春・夏の学校説明会」のシーズン到来ですね。
全ての学校が「春・夏」に説明会を行うわけではありません。「秋」のみの学校や「両方」で開催する学校もあります。
5月は東京創価・玉川・東京三育・トキワ末・明星・新渡戸・農大稲花・東洋英和・帝京・聖学院・学習院・関東学院・日本女子大豊明・聖ドミニコ・立教女学院・啓明・淑徳・晃華・桐朋・精華・聖セシリア・湘南白百合・湘南学園・国府台・昭和学院・聖徳大・暁星国際流山・開智などがあります。
学校説明会へ参加した親の殆どが「入試が間近に迫っている」ことを認識して焦り出します。
つい先日まで年中さんだったのに、気が付けば受験生の親として「学校説明会」へ参加するのです。
精神状態が何とも言えない不安定な状態になります。
ペーパーの仕上がり具合も気になります。子どもの「人見知り」が気になります。子どもの「おちゃらけ」が気になります。子どもの「幼さ」が気になります。行動観察での「覇気のなさ」も気になります。
受験生を持つ親が100名いたら、100名が「心配事」で一杯になるのです。
あの良くできるお嬢さんの親は心配事なんかないですよね?
あの良くできるお坊ちゃんの親も大丈夫ですよね?
大丈夫ではないのです。
誰も彼もが、我が子の欠点ばかりが見えてしまい、ワナワナと落ち着かなくなります。
偏差値のみが基準で、当日の点数だけで合否が決まる中学や高校・大学受験と違って、小学校受験は「ペーパー」「絵画制作」「行動観察」「運動」「面接」があり、更に厄介なことに基準値以上をクリアしたお子さんの中から「学校側の選り好み」で合格者が決まってしまうからです。
例えば、考査でざっくりと6割落として、残りの4割の子どもたちの中から、保護者会のメンバーとして受け入れられる「親の格」や「子どもの輝き」を考慮して好き勝手に選びます。志願者の多い学校では親子共々がクリアしたのに、残念ながら合格定員に入れないことも多々あります。
要は「何をしたら確実に選ばれる」という物差しがないから不安になるのです。
不安になった親は何をすると思いますか?
取りあえずペーパーを何とか伸ばそうと「ペーパーの鬼」と化します。
私がペーパーは入社試験の一般常識と同じ扱いで「一定レベル以下をザクっと落とすためのフィルター(ふるい)に過ぎない」とメルマガでくどいほど解説しているのにも関わらずです。60点以上がクリアの基準なら、60点でも70点でも80点でも90点でも100点でもクリアなのです。60点を90点に伸ばしても無駄な努力でしかありません。
ぜひ、学校説明会で挙手して聞いてください。
「ペーパーの成績順で合格者が決まるのですか?」
「ペーパーの成績はどのくらい考慮するのですか?」
どこの学校も以下のように言います。
「ペーパーの成績順では決まりません」
「普通にできていれば大丈夫です」
「お子様の様子を観察して総合的に決めます」
ペーパーは単なるフィルターであり、基準値を超えていればそれで良いのです。
そもそも「コツコツと努力できることが一つの才能である」中学受験と違って、脳が早熟なお子さんほど、月齢が高いほど点数が高くなる幼児のペーパーを小学校は信用していません。
たまたま相対的に早熟だった、たまたま月齢が高かったから、誰よりも早く理解しただけです。
「ペーパーの得点」≠「入学後の成績」
ペーパーの得点が高いお子さんが入学後の成績も高い「天才児」もいますが、たまたま早熟、たまたま月齢が高かったお子さんに入学後の成績の低空飛行があります。
親が関わらなくなった途端に成績が急降下するのです。
そのため、考査のペーパーを小学校は信用していないのです。
「天才」なのか「たまたま早熟」なのか、それとも「親が関わったから」なのか、ペーパーの点数では見極めができないからです。
この事実を幼児教室では口が裂けても教えません。商売に障るからです。
「もっと、もっと、ペーパーに力を入れましょう」と真逆のことを言います。
結局、秋に合格したのは・・・
『試験官に人見知りせずにお話ししたお子さん』
『面接で雄弁に語ったお子さん』
『行動観察でお友達を助けたお子さん』
『リーダー(責任者)として振る舞ったお子さん』
『明るくて素直なお子さん』
などなど。
小学校受験は「ペーパー考査」ではなかったのです。
素直に「輝いていたお子さん」を選んでいただけです。
生まれて間もない5・6歳児に行動観察の些細なミスを減点する大人(試験官)もいません。
クマ歩きの肘が曲がっていたとか、輪投げに失敗したとか、平均台を落ちたとか、小学校の試験官は全く気にしていません。(どうでもよいことを気にして採点しているのは幼児教室だけです)
私(試験官)が担任するクラスに「欲しい」か「欲しくないか」だけです。
担任は「笑顔でハキハキとしている」子どもが好きなんです。
性格的に寡黙なお子さんでも要所で「ズバッ」と言えたら良いのです。
「ハキハキ」=「要所の発言」=「意思表示」です。
担任が一番苦手とするのは「意思表示」しないお子さんです。クラスの中にそのようなお子さんがいたら声を掛けて意思を聞き出しますが、最初からクラスの全員が「ハキハキ」していたら、これほど学級運営が楽しいことはありません。
おさらいです。
小学校入試のペーパーは基準値を「クリア」できるかどうかです。
小学校受験の行動観察は試験官(担任)が「欲しいか、欲しくない」かだけです。
小学校受験の最終結果は学校幹部が、試験官(担任)の「子どもの評価」と、校長面接での「親の格」を考慮して下します。
競争率が高い学校ほど狭き門ですので、優れた経歴を持つ親と担任に好まれるお子さんでさえ「定員に入れない」ことがあります。同じようなレベルのご家族が定員よりも大勢いたからです。
最後に大切なことを書きます。
小学校受験は「運」です。
何をどこまで準備したら確実に合格するというものはありません。それゆえに「運」です。
考査においては、何もかもが程々にできれば良いのです。
あとは小学校側の「選り好み」で決まります。
選り好みの基準は、校長による親子面接での「親の格」と試験官(担任)による「欲しい生徒」で決まります。
上手に伝えられるかどうかも運です。
「絶対に合格する」「命がけで取り組む」のはいけません。
夏休みまでに「親」も「子」も壊れるでしょう。お受験離婚も実際にあります。
受験から2ヶ月後の年賀状に「苗字が変わりました」と書いてあることは珍しくはないです。
私も何枚かもらっています。直近では昨年の年賀状です。
学校説明会後の親のイライラは子どもも家庭も破壊する威力があります。
受験でやるべきことは「ニコニコ」しながら片づけて、運を天に任せるしかないです。
「チャレンジ校」という呼び名は、親をクールダウンさせるために作られたものです。
運が良かったら入ることができる「チャレンジ校」なのです。
幼児教室のかき入れ時は「春期講習」「GW講習」「夏期講習」「直前講習」です。
あの手この手を使ってヒートアップさせて、大きく散財させるので気をつけてください。
エスポワールも火曜日から年長さんの夏期講習の受付が始まります(散財しないように気をつけてください)。年中さんの夏期講習の開催はございません。
行動観察を演じる「演劇」のようなものです。
監督の演出通りに演じて、お友達の皆が評価して「主演女優賞」や「主演男優賞」(共に仮称)を選びます。
小学校の試験官に好かれるように「キャラ変」(キャラクターの変更)しろと言っても、生まれ持った性格はなかなか変わりません。
「キャラ変」なんかしなくても良いのです。
エスポワール劇団で、皆で演じて、互いに演技力を評価するだけです。
歩き方、座り方、目線、目配せ、顔の作り方、話し方、聞き方、相づち、仕切り方、運動、体操、絵画制作中の口頭試問など。
小学校の試験官の目を輝かせるために、演技で魅せます。
気持ちが入ってくると「賞」がもらえます。
夏期講習ではたくさんの「賞」を用意して、子どもたちを喜ばせるつもりです。
火曜日の正午より外部生の「エスポワール劇団」の団員を募集します。
詳細は・・・
どんな団員が集まるのか楽しみです。
エスポワール劇団団長 らくらくさん