<027> 小学校受験の勉強で子供が笑わなくなったら要注意です(後編)

昨日の続きを書きます。 毎日勉強を教えていれば、絶好調の日も、絶不調の日もあります。それは、正解率に表れています。正解率だけではなく、5秒で解けた問題が、2巡目では5分もかかってしまうことも、稀にあるのです。これはスランプとは呼びません。

また、園で水泳など激しい運動をした日には、「今日は勉強をしたくないなぁ」と言うこともあります。これは肉体的な疲労が原因なので、これもまたスランプではありませんよね。

スランプとは、学習意欲が消え失せて、無理にさせても、不正解を連発することです。子供が「スランプ」になる殆どの原因は親です。子供が変わってしまったのではありません。

親が変わってしまったのです。

子供は、自分への愛情よりも、他への愛情が高まったと感じると、無意識に親を困らせようとする生き物です。自分よりも、受験への愛情が高まれば、無意識に勉強を拒否して困らせるのです。そして気を引こうとします。

最初の頃は、親は子供の能力を伸ばすことに心血を注いで、親子が一丸となって勉強をしていても、受験が現実として射程圏内に入ると、子供をそっちのけで、「受験」のために勉強を教えるようになります。既に、気持ちの上では、「子供」のためではなくなったのです。

子供のボディ(身体)を使った、親の代理受験へと突入してしまったのです。

受験 > 子供 になっていませんか?
子供に「ありがとう」って言わなくなりましたか?
一緒に楽しく笑うことも少なくなりましたか?
誉める回数も減ってしまいましたか?
出来て当たり前だと思うようになりましたか?

出産の時は、どんなにお馬鹿さんでも構わないので、とにかく無事に生まれて欲しいと、誰もが願ったはずです。初めて抱き上げた時の感動は何とも言えませんよね。ところが、人間は欲深いので、無事に生まれて来た感動の日から、たった5年後には、今度は子供をそっちのけで、お受験に熱くなるのです。

受験に突っ走っても構いません。母親が一人で突っ走るのではなく、原点に立ち戻って、「愛情」を注ぎながら、手を携えて突っ走ってください。一人で行くからスランプになるのです。

※過去記事の再掲載です(情報は古いです)

エスポワール らくらくさん