<054> 想像力が豊かな子供は小学校受験の応用問題を解く力がある
さて、この時期になると、受験を断念される方がいらっしゃいます。
「この子は小学校受験には向いていない」という理由からです。
一人っ子でこのように判断される方は殆どいません。
何故なら、初めての経験なので最後まで突っ走ってしまうからです。
断念で目立つのは第2子。
それも、第1子が女の子で第2子が男の子の組合せが多いです。
女の子は母親からすれば同性なので育てるのが楽だし、性差もあって、男の子に比べて精神年齢も比較的に高いです。
その為、受験勉強を教えていても「打てば響く」ように理解をして覚えてくれます。
多少、荒々しく勉強を教えても、平然とついて来ることができるのです。
ところが、第2子が男の子の場合は、長女のときように「打てば響く」ことは少ないので、その差に愕然とします。
第1子のときの受験経験から「こんなに甘えん坊で、おっとりとした子は何処にも受からない」と思うのも不思議ではありません。
さてさて、親にとって受験に一番有利な組合せは …
1.一人っ子
(弟や妹に勉強の邪魔をされません)
2.幼稚園児
(水曜または木曜は11時に降園、その他の日は14時降園なので、家庭学習の時間は余るほどあります)
3.月齢が高い
(5歳の月齢差は大きいです。生後71ヶ月と60ヶ月では、問題を解く能力に大きな差が生じます)
この1.2.3が備わっているご家庭は苦労も少なく、楽に受験勉強ができるでしょう。
全く逆だった場合は、難行苦行の連続です。
お受験って不公平だと思いませんか。
ところが、月齢が低くても、妹弟の邪魔や共働きが原因で勉強時間が少なくても、成績が良くて賢いお子さんは存在するのです。
その子には、他の子よりも“あるもの”がたくさん備わっているのです。
それはね『想像力』なんです。
意味が分かりませんか。
それでは、もう少し詳しく書きます。
小学校受験の問題は一定量の「基本問題」があって、そこから派生した「類似問題」や「応用問題」があります。
そもそも、幼児は類似問題が苦手です。
それは、想像力が乏しいからです。
ちょっと形を変えただけで、全く別の問題に見えてしまうのです。
想像力のある子には、似たような問題に見えます。
3周するなどして基礎をしっかりと身に付ければ、派生問題や応用問題は想像力だけで解くことができるのです。
想像力があれば、ヒザまでの問題集で十分ですが、それが乏しければ背の高さまでを必要とするでしょう。
私は性格が悪いので、想像力を豊かにする方法を皆さんに教えるつもりはありません。
その代わりに、想像力が乏しい子供を育てる方法をたくさん伝授します。
1.次々に指示を与えてください
(あれが終わったら、次にこれをしなさいなど、子供に次々と指示を与えると自分で考えない子供になります)
2.失敗させないでください
(次から次へと先回りして、子供の失敗を未然に防ぐと、失敗を学習しなくなり、想像しない子供になります)
3.ダメ!と大声で言ってください
(自分から考えることはせずに、萎縮して親の顔色ばかり見る子供に育ちます)
4.何でもしてあげてください
(子供が求めるままに、着替えやトイレなど、親が手取り足取り、何でもしてあげると、考えることが省かれるので、想像力が乏しい子供になります)
以上です。
想像力が乏しいと、感謝の念や、親を敬うという気持ちも湧かないでしょう。
また、相手の痛みを想像できないので、平気で他人を傷つけたりするでしょう。
子供の想像力を豊かにするっていうことは、目先の受験の為じゃないんだよね。
※過去記事の再掲載です
エスポワール らくらくさん