<011> 私が自分の子供に小学校受験の勉強を教える真の目的

私が毎日毎日、息子と問題集を解いているのは、何故だと思いますか?

「そんなことはワザワザ聞くまでもなく、小学校受験をするからに決まっているからでしょう」

それは、違います。

私が息子の進学先で興味があるのは、(無謀ではございますが)開成、麻布、栄光学園、海城、駒場東邦、聖光学院などです。ビッグネームばかりでオイオイですよね。ご存じの通り、これらは全て、中高一貫の男子校で、残念ながら附属の小学校はありません。同レベルの有名校の桐朋には附属の小学校がありますが、我が家からは遠く、通学エリアを外れます。そのような訳で皆様に比べると、受験熱は高くはありません。

小学校の6年間は私が毎日勉強を教えるつもりなので、小学校のカリキュラムや先生には(勉強に関しては)何も望んではいないのです。小学校ではたくさんのお友達を作って、楽しく遊んで、楽しく部活動をしてくれたら、それだけで十分です。できれば、私が教える勉強がスムーズに運ぶように、宿題がなくて、通学時間のない近所が一番だと思っています。ちなみに我が家から一番近い小学校は、目と鼻の先にある国立小学校です。このため、息子に関しての小学校受験は皆様ほど熱くはありません。その下の娘の場合は、興味がある私立小学校が多くあるので、息子とは考え方が違ってきます。仮に、息子が一人っ子だったら、これもまた、考え方は変わっていたことでしょう。

最初の質問に戻ります。それでは、毎日毎日、息子と勉強をしているのは何故でしょう。皆さんのナビゲーター役になるのも一つの理由です。それ以外にも理由があります。

それは学習を習慣づけるためです。昔から、「三つ子の魂、百まで」と言いますよね。勉強に関しては、「六つ子の魂、百まで」なのです。幼児期に規則正しい学習習慣が身に付くと、生涯、机に向かってコツコツと勉強することが苦ではなくなります。歯を磨くのと同じくらいに当たり前のことになるのです。幼児期から親に、頭が良いね!賢いね!難しい問題が解けてスゴイね!記憶力が良いね!頑張っているね!と誉められているお子さんほど、知的好奇心が高まり、知識の吸収に対して貪欲になります。(今書いたことは子供の将来=人生に大きく影響します)

家庭学習は、学習習慣が身に付いて、(誉められて)知的好奇心が高くなり、また親子の絆も深まるので、一石三鳥です。

最後に、隠された二つの目的があります。それは、子供はいつまでも子供ではなく、あっという間にデカくなって、自立して、羽ばたいて、目の前から消えてしまうので、可愛い幼児期や学童期にベッタリくっついていようという魂胆です。

もう一つは・・・。実はこれが一番大きな理由でしょう。現在の私は至って健康ですが、子供よりも先に死にます。その私が生きている間に、私の今までの人生の中で、感じたこと、気付いたこと、遠回りをして学んだことなど・・・。これらの経験を家庭学習を媒体として、少しずつ伝えていきたいからです。息子に正座をさせて聞かせる話でもないので、日頃の勉強を通して、ごく自然に伝えるつもりです。

息子に遺産をたくさん遺しても、形のあるものは、いずれは消えてなくなります。しかし、父親の「生きていて、気付いたこと」を息子に遺せたなら、それは消えてなくなるものではありません。ほんの数十年先を生きている私の後をリレーして、その後を生き抜いていく上で、少しはお役に立って頂けるかなぁ~と、密かに期待を寄せています。

私が毎日毎日、息子と問題集を解いているのは、以上の理由からです。

だから、毎日が楽しいのです。

※過去記事の再掲載です

エスポワール らくらくさん