<043> 小学校受験の女子校は難関校ほど母親の品格を厳しくチェックしている

今日は読者の皆さんに1つ問題を出します。

保護者面接の場面だと思ってください。

私が質問をしますので、携帯から目をそらして頭の中で答えてから続きを読んでください。

「食事で大切に思っていることは何ですか?」

自分なら面接で何と答えるかを考えましたか。

面接なので瞬時に答えてね。

読者のパパも考えてください。

考えたら、この先を読んでください。

これは昨秋に行われた、雙葉小学校の母親面接での質問です。

エスポワールでは保護者面接の練習はありませんが、私が別の幼児教室にいたときに、模擬面接の試験官を担当したことがあります。

延べで数百人の保護者に質問をした経験があります。

質問者の立場になって、同じ質問を何度も繰り返していると「あっ、この人には品格がある」とか「この人は平凡だな」とか「この人はダメだね」と見えてくるものです。

最も多い回答は …

「食事で大切なことは、嫌いな食べ物を残さずに食べさせることです」

実は皆が同じようなことを言っているのです。

似たような回答例を挙げると …

「お行儀良く食べさせることです」

「栄養のバランスを考えた食事を出すことです」

「テレビを消して食事をすることです」

「家族全員が揃って食事をすることを心掛けています」

大体100人いたら90人くらいが、この5つの回答に入ると思います。

今回は雙葉からの出題ですが、試験官を経験した私の予想だと、好印象だったお母様の多くは次のように答えたと思います。

私は雙葉の試験官ではないので勝手な想像ですが、ポイントは突いていると確信しています。

母「食事で大切に思っていることは、娘にテーブルマナーを守らせることです」

試「ほほう、それはどうしてですか」

母「テーブルマナーは、人としての最低限のたしなみですので、幼児でも例外だとは考えておりません」

実際に合格した人には、いろいろな回答があったかと思います。

学校側は、常日頃から何を心掛けて“躾”をしているのかを聞いているだけなのです。

それに対して、食事で大切なことの一番にテーブルマナーを挙げられるお母様には、母親としての「品格」が備わっています。

逆に子供のテーブルマナーを見るだけで、その場に母親がいなくても母親の品格が見えるのです。

雙葉小学校では何年かに一度は、おままごとセットで配膳をさせて、食べさせる格好をさせます。

毎年、田園調布雙葉小学校では、実際にお弁当を持参させて食べさせています。

食事前の手洗い、食事前のご挨拶、正しい箸の持ち方とお行儀の良い食べ方、正しいお片付けとお弁当包みの方法、食後のご挨拶などを見るのでしょう。

そして、面接で母親に「食事で気を付けていることは何ですか」と聞かれます。

昨秋の青山学院初等部と桐朋小学校、早稲田実業学校初等部では、お弁当包みが出ました。

東洋英和女学院では、母親ではなく父親に「食事のマナー」についての質問がありました。

日本女子大豊明小学校では配膳をさせました。

エスポワールでも繰り返し、お弁当包みや配膳、箸の取り方や持ち替え方、箸をつける順番などの授業を行っていますが、最初からできていたお子さんは少数派です。

実は最初からできていたお子さんに限って、名門の難関女子校に受かりやすい傾向があるのです。

エスポワールの「付け焼き刃作戦」は、あまり通用しないのかもしれません。

※過去記事の再掲載です(情報は古いです)

エスポワール らくらくさん