小学校受験だけは特異な選考です
中学校・高校・大学受験の仕組み
どのような選考なのかは誰もが知っています。
成績順です。
入試当日の成績上位から順番に合格します。
受験者本人の思想信条、人格、家の格式、親の収入、親の職業、親の学歴などは一切関係ありません。
小学校受験の仕組み(小学校の種類)
私立小学校を例に挙げますと、大きく分けて2つとそれ以外の学校があります。
名門校・・・格式の高い学校(名門女子校や難関大学附属など)
進学校・・・将来は難関大学を目指す主に中学や高校までの学校
上記以外の学校
小学校受験の仕組み(選考イメージ)
- 選考(子ども)
- 筆記試験(ペーパー)・指示行動(絵画制作・運動など)
- 面接(親子)
- 学歴・経歴・お仕事の内容(願書に記載済み)
- 合格発表
- 一定レベル以上のお子様の中から、学校の格式と家の格式が釣り合ったご家庭を選ぶ
小学校受験の仕組み(親の影響度)
●超がつくような名門校ほど、学校と家の釣り合いを考慮するのでAに近くなります
→ 優秀なお子様 且つ 親の影響度合いが大きい
●それ以外の学校はCからEです
→ 富裕層が多いと思われている学校ほどCに近くなります
→ 競争倍率が下がる学校ほどEに近くなります
●進学校は卒業生の合格実績が新規の児童募集に繋がるのでEに近くなります
→ 富裕層が多い名門進学校ほどCに近くなります
↑ 競争倍率6倍の場合(名門校の選考イメージ)
小学校受験の特異な点
超がつくような難関校ほど、仮に当日のお子さんの考査が満点だったとしても、考査のボーダーラインを越えたお子さんの中から、学校と家の釣り合いが上位の順から選ばれるので、定員に達すれば以降は不合格です(満点であってもアドバンテージはありません)
超がつくような難関女子校ほど、母親が(他校であっても)名門私立女子小学校の出身であると有利です(願書を添削していて感じることですが、お嬢様学校に合格するお子さんの母親は元お嬢様がダントツに多いです)
親の実力とは、親が卒業生、名家または資産家、社会的ステータス、コネクションなどを指します(仮に両親が共に東大出身でも、単に学歴のみでは親の実力として見なされません)
親が卒業生の場合の影響度合いは、(親が附属幼稚園から在籍)>(附属小学校から在籍)>>>(附属中学・高校から在籍)>(大学から在籍)の順に弱くなります(中高在籍から弱くなるのは成績順の入学であり、幼稚園と小学校からの在籍はそのまた親の実力だからです)
考査の結果が学校が求める一定の線引き以下だった場合は、どんなに親に実力があっても無力です
入試当日の考査は一次選考と捉えた方がイメージがしやすいです(二次選考は願書の備考欄や面接を通して『家』を選ぶ選考です)
公開模試では家庭環境を全く考慮しないので、名門○○小学校がA判定のお子さんが不合格で、C判定やD判定のお子さんが合格するのは普通のことです(考査は学校が設定したボーダーラインを越えさえすれば良いだけの位置付けです)
※Wは超がつく難関校ではなく、母体の歴史が進学校ですので、合格者の顔ぶれはCのイメージです(Wは考査の1次合格と2次の親子面接と2回の合格発表がありますが、1次合格は子どもの実力で、2次の面接は親の実力です)
※親は不合格の原因をペーパーのあの問題で間違えたからだとか、子どもが面接で失敗したとか探りがちですが、実は子ども自身は(通常は発表されない)考査や面接のボーダーラインをクリアしていることがあります。
※今までは会社経営者というだけでアドバンテージがありましたが、コロナ禍によって状況は大きく変わります。経営が傾いて転校されても困るのでお仕事の内容を気にします。会社員の場合はコロナの影響がなさそうな会社の社名と肩書きがアピールポイントになります。また、コロナの影響がない公務員の人気は高まると予想します。小学校側にとって最大の関心事は、家庭の状況が一変して転校されることです。