<014> 小学校受験では不良にさせない生活習慣が必要です
お子様の中には幼児期に強度の反抗期を迎える場合があります。親が何を注意しても全く聞かなくなり無視するようになります。時期的には自我が芽生える年中さんから年長さんにかけて起こる現象です。
メルマガでも紹介しましたが、最年少さんや年少さんはとても素直で何でも言うことを聞いてくれます。しかし、一部の子供たちは年齢が上がるにつれて反抗し始めます。また、そのような態度は母親だけに対してであり父親や幼稚園では見せません。
反抗期を迎える主な原因は母親にあります。代表的な2つのタイプあり、一つ目のタイプは子供とのコミュニケーションを取らずに注意ばかりする親です。常に「○○しなさい!」とか「教えた通りにしなさい!」などと人目をはばからずに叱責する親です。
基本的に幼児(就学前まで)は能力的に善悪の判断はできません。記憶力も大人に比べてとても弱いです。そこへ「いけません」と注意したところで親(大人)が何を言っているのか理解できていないのです。「この前にも注意したでしょ」と言っても記憶力が弱いので覚えていません。最年少や年少さんだと何だか分からずに「は~い」と応えますが、自我が芽生え出すと状況を理解できないことも手伝って『うちの親はいつもうるさいな』と無視します。
二つ目のタイプは全くの放任主義の親です。エスポワールのメルマガを購読している親には放任主義者はいないとは思いますが、ある意味で一つ目のタイプと通じている部分があります。
先ほどの一つ目のタイプの親はお子様にたくさんのお稽古ごとをさせたり、お受験の準備をさせたりと子供の将来を考えて一生懸命になさっているように思えますが、実は一方的に一生懸命になっているだけだあって、子供とのコミュニケーションがない部分は一緒なのです。何故なら、どちらも子供に愛情が伝わっていないからです。
では、反抗期を迎えさせない親はどのようにしているのでしょう。
まず、注意などはしません。理由は先ほど紹介した通りに「○○しなさい」と言ったところで理解できないからです。親が子供の目線に合わせてしゃがみ込み、子供の両手を握りしめて「お母さんは○○ちゃんが△△してくれると嬉しいんだけれど、○○ちゃんはできるかな」と言います。幼児には「注意」を理解することができませんが「お願い」は理解することができます。
そして、ちゃんとできたら子供の目を見て「○○ちゃんがお母さんが言ったことがちゃんとできて嬉しかったよ」と誉めます。そして、親の頬と子供の頬を合わせながらハグ(抱きしめる)すれば効果は倍増します。
幼児は「親のお願いを実行すれば親が喜び誉めてくれる、そして、また誉められたくて次のお願いを聞く」のです。
叱る時も同じです。子供は理詰めで叱られても、何故叱られているか理解できません。両手を握りしめながら「お母さんは○○ちゃんが△△したので、とても悲しいの。もうしない?』と言うと効果があります。
これらは幼児の能力を考慮した的確な指導法です。理詰めで注意したり叱ることができるのは精神年齢的にも就学後でないと通用しないのです。
このようなことは育児書にも載っていないと思うのですが、『デキル』母親は何処で身に付けたのかそれを実行しています。また、上手に心をコントロールできる母親のお子様は伸び伸びと素直に育っています。更にやる気にさせ、乗せ上手なので精神面でも学力面でも他のお子様よりも数段優れています。
この『デキル』母親は育児に自信があるので、至って大らかであり余裕があります。逆に注意ばかりする母親はデキル母親の伸び伸びとした子供と、全く言うことを聞かない自分の子供を比較して(原因も知らずに)親の遺伝子が違うのではとか、お金持ちなので育ちが違うのではと落胆しながら、更に子供に対して叱責し悪循環を繰り返すのです。
ある意味で同情する部分もあります。それは、小学校受験を志すと幼稚園や幼児教室で自分よりも恐ろしくハイソサエティな世界の人たちと接する機会が多くなり、我が家は分不相応ではないかとコンプレックスに駆られることです。このコンプレックスが正常な母親の心を乱し、必要以上に子供にプレッシャーを掛けてしまうのです。
身に覚えのある方はいらっしゃいますか。
子供の行動を嘆く前に貴女が変わらなくてはいけないのです。
※過去記事の再掲載です
エスポワール らくらくさん