<085> 小学校受験ではどのようなタイプのご家庭が合格するの?

メルマガ読者の方からのご質問 …

「校風に合う合わないを抜きにして、どのようなタイプのご家庭が合格しやすいのですか?」

というメールを頂きました。

仮定のお話として、成績も精神年齢も同じ、顔つきも性格も同じ、親の学歴も職業もバックグラウンドも似たような、A子とB子の2人の女の子がいたとします。

そして、それぞれが、超難関1校、難関1校、中堅1校の同じ3校の女子校を受けました。

蓋を開けてみたら、A子は3校とも合格しました。

ところが、B子は3校とも不合格でした。

そんなことはあり得ないって?

全く同じような家庭環境なのに?

小学校受験に限って、このようなことは、容易に起こり得るのです。

大学受験なら、偏差値が70と60と50の3校を受けたら、A子は全校に合格で、B子は全校ともに不合格なんて、絶対にあり得ませんよね。

単純に成績順で選べば、番狂わせなんてないのです。

小学校受験は、ペーパーのボーダーラインを突破した子供たちのグループから、試験官の『主観』で選別されてしまうからです。

たまたま、試験官がその子に目を向けたときの、その子の様子で運命が分かれる場合もあります。当日の相性ですね。

本当に小学校受験は怖いです。

全く油断も隙もあったものではありません。

エスポワールの授業は、常に死角を作らないように指導をしていますが、それでも当日の運に左右されることはあるでしょう。

さて、毎年頂く、お母様方からの朗報に合格の秘訣が書かれていることがあります。

「先生、白百合学園小学校に合格できたのは“執念”だと確信しました」

このように書かれたお母様もいました。

「学習院初等科の合格の決め手は“無欲”であったからだと思いました」

「暁星小学校の合格は“地道な努力”の結果だと感じています」

多くの皆様から、いろいろな秘訣を教えて頂きました。

“執念”と“無欲”は一見すると正反対ですよね。

でも、私には同じ秘訣に思えます。

白百合学園小学校のお母様は、やり残したことがないくらいに、執念で受験準備をされてきたのでしょう。

だから、ポジティブな気持ちで試験に臨むことができたと思います。

学習院初等科の無欲なお母様も、無欲なのでネガティブではないはずです。

地道な努力のお母様も、親ができる全てを終えてから試験に臨まれたはずです。

執念でも、無欲でも、地道な努力でも、やるべきことの全てを終えているはずなので、悲観的な気持ちで入試当日を迎えてはいないと思います。

私が思う合格の秘訣は …

『悲観的にならないこと』

楽観的になれば、必ず合格ができるわけではありませんよ。

極楽トンボでも、不運なときは不運なんです。

しかし、悲観主義の親ほど、決まって良い結果を残してはいません。

これは、この受験界の指導者の誰もが感じている“事実”です。

同じ準備をしていて「これで十分、後は天に任せる」と思えるか「まだまだダメだ、どうしよう、困った」と途方に暮れるかで、結果は違ってきそうです。

平均台が得意な子供でもスタートの前に「フラフラして落ちるよ」と耳打ちすれば、フラフラして落ちます。

暗示によって精神状態が錯乱して、体に余計な力が入ることによって、バランスを崩すのです。

悲観的なマイナス思考の親の気持ちは、これと同じように子供に伝播します。

シンクロして親と同じような気持ちになり、精神状態が乱れることによってミスを連発するので、実力を発揮することはないでしょう。

親がマイナス思考にならない秘訣は、ただ一つ。

「毎日、すべきことをコツコツと行い“達成感”に浸って入試当日を迎える」ことです。

※過去記事の再掲載です

エスポワール らくらくさん