<053> 小学校受験で早生まれの子供を持つ親が覚悟すること
さて、今日は家庭学習について書こうと思います。
このままのペースで進みますと来夏には、偏差値60になります。幼児期のブレは大きいので悪い時で55くらい、調子が良い時になると65になることもあります。60±5が平均的な姿です。脳の発達が著しく早いお子さんの場合は、65±5まで上昇するでしょう。
ところが、私が勧める今の方法で、どんなに頑張っても偏差値50±5のお子さんがいるのです。全体の約10%のお子さんです。基礎的な問題はサクサクと解くことができますが、軽く問題をひねっただけで解けません。(応用力がないのです)
この一生懸命に努力をしても偏差値50±5のお子さんとは、どのようなタイプだと思いますか。
それは早生まれのお子さんです。
しかし、早生まれでも雙葉や暁星などに合格するお子さんが存在するのも事実です。早生まれでも脳の発育が早いお子さんだけは例外です。早生まれだけれど、その中でも脳の発育が比較的にゆっくりとしたお子さんが該当します。幼児期の月齢差はメチャクチャ大きいのです。4月生まれと3月生まれでは、身長でも頭一つの違いがあります。言語能力、記憶力も違います。
但し、個人差はあります。同じ早生まれでも、生後10ヶ月で歩き始めるお子さんもいれば、生後1年6ヶ月で歩き始めるお子さんもいるようにです。優れているとか劣っているとかではありませんよね。誰だってそのうちに歩き始めるのです。
この程度の勉強も優れているとか劣っているとかの違いはありません。誰だってそのうちに理解はできるのです。しかし、残念なことに東京の入試は年長の11月1日です。1歳ちょうどで二足歩行の試験があるのと同じなんですね。早生まれには特別に不利な入試制度になっているのです。月齢を考慮しますと謳っていても、結局はその中でも、特別に発育が早いお子さんが選ばれているだけです。
話しを戻しますと、早生まれで、その中でも脳の発育がゆっくりのお子さんは、この方法で学習をしても偏差値50±5になってしまうのです。頭が悪いのではないですよ。何もしなければ偏差値は40になるのですから。
中学校受験や高校、大学受験では月齢なんか関係ないですよね。全員の脳の発達は一定まで達しているので、差なんか生じないのです。ところが、不幸なことに幼稚園受験と小学校受験では同じ努力に対しても差が付きます。幼稚園受験は能力の差がことさら激しいので、月齢の考慮はありますが、小学校受験では無視されやすいです。
思うように伸びないようなら、出題の難易度が子供の学力レベルの学校を選びます。出題の難易度が易しめの有名校は、学校の難易度も易しいレベルだとは限りませんよ。人気のブランド校でもひねりのない素直な問題を出す学校は多くあります。偏差値が50台でも簡単に解けるのです。ところが、合格は難しいです。ある意味で入りづらい学校でもあります。
今日は早生まれのお子さんを持つ親御さんのために書きました。このことを理解した上で、愛情を持って接してください。他人と比べる必要なんかないのです。ハグハグしながら、マイペースで楽しみながら進めてください。苦手意識さえ持たせなければ、急に伸びることもあるのです。
※過去記事の再掲載です(情報は古いです)
エスポワール らくらくさん