<142> 小学校入試は「精神年齢の高さ」をアピールするオーディションだよ

9月の埼玉の入試を皮切りに、今月は神奈川、11月1日からは東京の入試が始まります。

このメルマガでは1年はあっという間だと書いてきましたが、本当に1年は驚くほど短いですよね。

今月末で今の年長さんはエスポワールを卒業します。

手塩に掛けて育てたと自負しているので、すごく寂しいです。

年中の入室当初は、いろいろなお子さんがいました。

○泣いて教室に入らない子
○お母さんの後ろに隠れて出てこない子
○恥ずかしくて挨拶ができない子
○ウンしか言えない子
○蚊の鳴くような声で殆ど聞こえない子
○発表ができない子
○わんぱく過ぎてふざける子
○落ち着きがなく椅子に座っていられない子
○やりたくないと床に寝転んで駄々をこねる子

もちろん、優秀なお子さんも大勢いましたが、このような正反対のお子さんもいました。いろいろなお子さんがいましたね。

遅く入ってきたお子さんを含めて、何とか全員を小学校の先生が欲しがる『学級委員長タイプ』のお子さんに育てることができたかなと思っています。

小学校の先生が欲しがるお子さんのタイプはたったの一つです。

それは・・・

頼りがいがあり「学級委員長」や「児童会会長」がお似合いのお子さんです。

読者の皆さんも、皆さんが校長や教員なら、数多くの志願者の中から(間違いなく)(確実に)学級委員長タイプばかりを選ぶはずです。

1クラス40名の全員が「学級委員長タイプ」なら、忘れ物をする児童はいないし、ボケーッとしている児童もいません。

一を聞いて十を知る児童ばかりだと授業も楽です。

運動会や文化祭の準備も、誰もが積極的に動くので撤収まで滞りなく進みます。

積極的に動いてくれるリーダーは本当に頼りになります。(受け身のお子さんには来て欲しくはありません)

学級担任のストレスも、学校側のストレスも皆無に近いです。毎日が幸せですよね。

小学校と幼稚園の入試は、文科省が定める履修科目というものが存在しないので、恣意的に合格者を出しても全く問題はなく、許されています。

面接だけで合格者を決めたり、書類選考だけで合格者を決めたりしても構いません。どんな選考をしても自由です。

誰を選んでも自由なので、小学校の入試は、入試っぽい形式をした「オーディション」なのです。

平均台から落ちても、フープを踏んでも、ボール突きを失敗しても、的に入らなくても、ゴールラインを少々はみ出しても・・・

基本的な指示さえ守っていたら、合否に関係はありません。

行動観察で何かをさせながら「来て欲しいお子さん」を見つけるための『頼もしいお子さん捜しオーディション』ですので、5・6歳児の些細な失敗などは、全く気にはしてはいません。

ところが、世間の幼児教室は、行動観察を細かく点数化することで評価しています。(実際の選抜方式とは違うのです)

そもそも入試は、来て欲しい「イケてる子」を探しているのであって、幼児教室や模試のように点数化していません。

仮に細かく点数化しても単なる「そつなくできる」評価でしかなく、本当に「来て欲しい子」の参考にはなりません。

その証拠に、早慶に合格したお子さんは、エスポワールに『子ども先生』として来たときに、誰が合格しそうかを当てることができます。

天才は天才を知る。一流は一流を知る。プロはプロを知る。合格した子は合格しそうな子を知るのです。

子ども先生の判断に、行動観察の点数化はありません。そもそも子ども先生は行動観察も見ていません。

子ども先生への年長さんからの「質問」の言動だけを見ての判断です。

ある年の子ども先生(女の子)は「あの子(女児)は絶対に横浜初等部に受かりそう、入ってきたらお手紙交換したいな」と私に話してくれました。

残念ながら、そのお嬢さんは4倍もある1次のペーパーで敗退しました。

しかし、白百合と筑波に合格したので「合格した子は合格しそうな子を知る」は正しかったのです。

ちなみに、巷の幼児教室の先生も同じ判断ができます。

幼児教室に1年勤めた新人でも判断ができるようになります。

判断基準は「言動が頼もしいか、精神年齢が高いか否か」です。

6歳の子ども先生でさえ見分けられるので当然ですよね。

世間の幼児教室の先生は判ってはいますが、残念ながら、行動観察やペーパーしか教えられないのです。

だから「もっとペーパーを頑張れ」「もっと行動観察を頑張れ」「もっと志望校別講座を取れ」としか言えないのです。

どんなに、幼児教室の先生を信じて頑張っても、学校が求める「学級委員長タイプ」にはなれません。

エスポワールのように「学級委員長タイプへ寄せていくための教室」ではないので、子ども先生が合格を当てることができる、合格しそうな子へと変身させることはできません。

小学校受験は「オーディション」ですので、言動によって、いかに自分が精神年齢が高いかをアピールする場なのです(これが本質)。

エスポワールの年長さんも、あと3回の授業でサヨナラです。

エスポワールは「学級委員長の養成学校」ですので、今年も難関校が欲しがる子どもに育て上げた自信はあります。

超難関校は10名に1名しか選ばれないので、受け身では存在が消えてしまうので勝算はないです。

どれだけ自分が精神年齢が高くて、且つ、頼もしい人物であることを堂々とアピールして欲しいです。

しかし、どんなに優れているお子さんても、大人の事情(親の属性等)での下剋上が多々あるのが「伝統校」ですので、定員枠に踏みとどまることができないことも普通にあります。

私ができることは、あとは神頼みかなぁ。

伊勢神宮の目の前にあるこども園に、今年の3月末まで園長代理として勤めて、この14年間での参拝は1088回を数えました。

地元の人でも年に数回しか参拝しないのに、東京の私が1000回を超えたと言うと驚かれます。

それゆえに、エスポワールでは『歩く御利益様』と言われている私は、東京の入試期間中は伊勢神宮へ参拝して、エスポワールの子どもたちや、私と係わった夏期講習の子どもたち、縁があってメルマガを読まれている皆様のお子さんの健闘を祈るのが習慣になっています。

入試は受け身ではなく、私を選んで欲しいとアピールする場ですので、自分の精神年齢の高さを存分に示して欲しいです。

エスポワール らくらくさん