<039> 幼児教室の夏期講習も直前講習もボロ儲けするための内容のない講座が多い

過去のメルマガに「夏期講習や直前講習で大金をドブに捨ててはいけません」と書きましたが、その理由をもっと詳しく教えてくださいとメールを頂いたので、今日はこの話題について書きます。

●「暁星小学校」合格目前ウルトラ特訓

●「雙葉小学校」志望者向けの夏休み総仕上げ講座

●多くの合格者が学んだ「学習院初等科」特別講座

●受講しなければ必ず後悔する「青山学院初等部」秘密特訓

実際に、ここまでふざけた講座名はありませんが、夏休みに志望校の名前が冠になった講座があると受講したくなりますよね。

幼児教室にとって、夏期講習と直前講習は一大イベントなのです。

講師が「お宅のお子さんにはこの講座が必要です」というと、何も考えずに受講してしまう親が多いのです。

この時期になると年長さんの親は何も考えずに狂ったようにお金を出しますよ。

普段から成績の良いお子さんの親は、志望校別の夏期講習を受講しなかったために志望校が不合格になったら、一生悔やまれると思うので、抵抗なく払ってしまうのです。

成績が悪いお子さんの親も、志望校の名の付いた講座を受講すれば、合格に少しでも近づくことができる講座だと思って、抵抗なく払うのです。

渋っている親がいたら…

●お子さんは合格まで、あと一歩です

●同じクラスの○○さんも取りましたよ

●夏休みをどのように過ごすかが勝負なんです

と煽ります。

お受験通を自称するママ友は…

「夏期講習をフルに取るのは当然なのよ」

このように言います。

気が付けば、8月の夏期講習で50万円、9月~10月の直前講習で50万円。

3ヶ月合計で100万円を払うハメになるのです。

夏期と直前で100万円を払う親を100名集めれば、合計は幾らになると思いますか?

1億円です。3ヶ月の売り上げです。

掛かる経費はプリントのコピー代だけ!

さて、どんなに高くても、夏期講習の費用に見合った効果があれば問題はないのですが、世の中はそんなに甘くはありません。

「雙葉小学校」の志望校別講習を例に挙げますと…

ここはペーパー難関校ですので、夏期講習は当然にハイレベルです。

冷静に考えれば、公開模試の雙葉小判定でAをもらうような優秀なお子さん向けに、難問を解きまくる講座ですよね。

えっ!成績が足りないお子さんが夏休みに努力をして雙葉小を目指す講座だと思いましたか?

それは大きな勘違いです。

模試でA判定をもらうような、雙葉小志望の賢いお子さんが、易しい問題を解く講座に参加すると思いますか?

賢いお子さんを満足させるための、パンチのある難問講座なのです。

準備不足のお子さんが「雙葉」の名前につられて受講すると、どうなると思いますか?

授業を聞いても、毎日がチンプンカンプンで、×をたくさ~んもらって帰宅するだけです。

詐欺だと思いましたか?

事前に講座の難易度と対象者を説明しなければ騙されたと思いますよね。

どうして説明してくれないと思いますか?

名門校の名前に釣られた大勢の方々に受講して欲しいからです。

どこの英会話教室だって「習熟度別」のクラス編成なのに、ペーパー塾はナゼなのか全くもって不思議としか思えませんが「習熟度別」ではありません。

おかしいですよね。

小学校の受験勉強も語学学習と同じで、その能力は学習時間に正比例しています。

ペーパー塾は、例えば英検の「1級」向けのハイレベルクラスでも、商売のためなら平気な顔をして「4級」や「5級」の子供たちを入れてしまうのです。

何度も書きますが、ペーパー塾は(夏期講習や直前講習も)、賢い上位2割のお子様と、その他大勢の“お客様”で成り立っています。

この時期に準備不足を自覚されるのなら、今から「ひとりでとっくん365日」の12冊を徹底的に繰り返してください。

それがお子さんを最も早く賢くする近道です。

幸運にも賢い2割に入るお子様をお持ちの方は、刺激を求めるという意味で、散財しない程度に参加すればよいと思います。

但し、内容は志望校の過去問の域を出ませんよ。

その程度の使い回しのプリントに対して、1万円/時間を払えるかどうかです。

※過去記事の再掲載です

エスポワール らくらくさん